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LISTEN,WATCH,COOK and EAT

エンタテイメント業界の片隅から見たもの、聴いたもの、食べたもの

野田秀樹×藤田貴大「小指の思い出」をみた!

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池袋という街はもともとはあまりなじみがなかったのですが、最近は西口の「ふくろ」を筆頭に安くて美味しい居酒屋が多数存在することを知りました。東京芸術劇場ももちろん何度か来たことはあるのですが、こんなんで複合的でなかなかいい劇場なのだと初めて認識しました。近所の劇場あうるすぽっともなかなか人気のようです。かつては新宿であったり、下北沢であったりがいわゆる「演劇の街」だった訳ですが、池袋にシフトしている何かもあるのかもしれません。昔のようにみなさんお酒をたくさん飲まないので演劇人と飲み屋との連動感ってどうなのでしょうか。すくなくとも僕がいくような「ふくろ」なんかに演劇人が激論しているイメージはありません。

そんな最近気になる街池袋に野田秀樹さん率いる夢の遊民社の伝説の舞台「小指の思い出」を今一番評判が聞こえてくる演劇人の藤田貴大さんが演出するときいて一石二鳥と行ってまいりました。実は1983年の夢の遊民社公演の初演を僕は見ていまして、野田作品のなかで一番好きな演目だったりします。自分でも一番驚いたのは31年前に見たのに台詞をかなり覚えていたことです。藤田さんの演出は野田戯曲を解体して再構築、リフレインや入れ替えも多様して、さらに野田節ともいうべき台詞回しではなくあえてテンポ感を抑える。かなり攻めた演出でした。ですが、当時聞いた台詞がかなりの割合で蘇りました。しかも、不思議なことにとてもいい感じで身体にしみ込んできました。つかさんにしても唐さんにしても台詞と台詞を発っするリズムと一体化しないと成立しないかのような先入観はうちくだかれました。野田さん本人の台詞まわしあってこその台詞の良さだと思っていたのが、いわゆる「名台詞」をいろいろな言い回しで言うのですが見事に成立していました。

難しい台詞や構成を商業演劇にも近い手法で最高にわかりやすくする演出法が野田さんの特徴なので、今回が初見の人にはストーリーすら追えず難しかったかもしれません。僕はラスト近くには鳥肌が止まらず、感涙止まずでした。改めて野田秀樹さんの戯曲の素晴らしさと、藤田貴大さんの天才性に深く感動しました。もしかして台詞とストーリーが身体に入っているからこその感動かもしれませんが、とにかく記憶に残る一本になりました。

藤田さん自身の劇団「マームとジプシー」も今日マチ子さんの「COCOON」を再演するので見たいと思います。音楽もクラムボン原田郁子さんというのも魅力です。

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ザ・ビートルズMONO LP BOX 試聴会に行った

びーとるず

9月10日に発売される「ザ・ビートルズMONO LP BOX」の試聴会が35組限定であるというので、絶対に行きたい!と念を送りながら応募したところ、当選メールが届きました。これは、日ごろの行いなのか。運をここで使ってしまったのか。でも、数百万円のオーディオセットでビートルズを聴くなどということは、まあプライスレスな訳で貴重すぎる機会だということです。

試聴会


「ザ・ビートルズMONO LP BOX」の何が究極かといいますと、この時代のスタンダードはモノラル録音であり作品のメインの完成基準はモノラルミックスです。これを当時のままに最大限に再現しているということです。あとせっかくモノラルミックスだとしても昨今はやりのデジタルマスタリングをさらにアナログレコードのマスターにするのに意味があるのかどうかという議論があります。しかし。これは、ビートルズが発表した当時のアナログマスターをアビーロードスタジオのスタッフが忠実な再現に注力したものです。つまり、発表当時にビートルズやジョージ・マーティンが意図していた音に近い究極の音源ということになります。リアルタイムなファンが一番状態のいいファースト・プレスを聴いた時に近い音で聴くことができるということです。

当日の会場は東京駅八重洲口に近いGIBSONのショールーム。とてもきれいな場所でした。モノラルなのでベストポジションにセンターを血眼にとる必要はないのですが、何となくまんなかに同じくビートルズ・フリークの友人と陣どります。定刻になりまずは高価な機材の説明。そして、いよいよ、ピーター・バラカンさんが登場して試聴会がはじまりました。バラカンさんの進行はとてもユーザー目線で好感がもてます。やはり、リアルタイムで言うと1970年くらいまではイギリスの家庭でのオーディオ環境もモノラルが中心だったということです。ステレオミックスがついでだったというのはそのとおりでしょう。

まずは「I Saw Her Standing There」と「Twist and Shout」というデビューアルバム「PLEASE PLEASE ME」からの2曲。結果を言うとこの2曲が一番良かったです。よくいわれる月並みな表現で「4人が目の前で演奏しているみたい。」というたとえがありますが、まさにそんな感じです。2ch録音なのでごちゃっとしたライブ感かと思いきや、そうではなくすべてのパートが分離して聞こえるという奇跡のサウンドでした。特にベースとドラムキットが素晴らしいです。一緒に行った友人は「サウンド&レコーディングマガジン」にビートルズのレコーディング解析を寄稿するほどの研究家なのですが、彼の分析だと1/4inchのテープでトラックのひとつを楽器のために、もうひとつのトラックをメインボーカルとコーラスのために。これをまんま1/4inchにモノラルでミックスするのでダビングによる劣化が最小限なのと、フィニッシュがモノラルなのでステレオの倍の情報量で定着するので理にかなっているという分析でした。なるほど。それにしても楽器をせーのでベストテイクを全員ができて、メインの歌とコーラスを一発どりでとるなんて超絶テクニックがないと不可能です。しかも、このアルバムのシングルを除く10曲は10時間弱で録音されたということです。ビートルズは最初からとんでもない才能だったことを再認識しました。

あとは「White Album」の「BIRTHDAY」や「ラバー・ソウル」の「In My Life」、「マジカル・ミステリー・ツアー」の「Flying」や「A HARD DAYS NIGHT」は鳥肌がタチっぱなしになるくらい素晴らしかったです。全部を聴いた訳ではないのですが、倍音楽器であるピアノはより音圧がきもちよかったり、ストリングスはかなりよく聞こえます。フィル・スペクターがモノラルにこだわった理由が体感できた気がします。ギターの倍音もしかり。あとはドラムはとてもいい。ベースはファーストが俄然音圧感がよいのと、後期のDIを使ったものはいいのですがセカンドから「HELP!」くらいまでは時として沈んで聞こえる気がしました。いずれにせよこのカタログは究極のリシューであることは間違いありません。





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最高のティーソーダ!!

どりんく

炭酸水が好きです。甘いのではなく炭酸水が一番で、その次にすきなのはティーソーダ。その次はコーヒーソーダです。ティーソーダとコーヒーソーダは時々店頭に登場しては消えるということの繰り返しです。かつて、リプトンから出ていたティーソーダがかなり気に入っていてある夏はそればっかり飲んでいたのですが、やはりあまり定着するにはちから不足だったようであっという間に店頭から消えてしまいました。リプトンカラーの黄色に赤のボトルも可愛くて、少しだけ甘い。炭酸きつめという。

先日、上司が教えてくれたティーシロップが衝撃でした。ボトルは大阪の会社っぽくどうみてもジョニ赤とか言われていた洋酒のデザイン。よくいえばパロディ。ソフトドリンクには見えません(笑)で、これをたっぷりの氷と炭酸水に少し生レモンを垂らすとあら不思議!まさにあの大好きだったリプトンのティーソーダの味にかなり近い!ソーダ大目ですと甘さも抑えめでかなり美味しいです。もう夏が終わるので、ヘヴィーローテーションは来年に持ち越されたかもしれませんがはまります。この値段で何倍くらい飲めるのか正確にはわかりませんが、かなりの割安かと思います。

フェイスブックで紹介したところ、このティーシロップはGSフード(ジーエスフード)という会社の製品で、関西では昔からあって、ファンも多いようです。知らんかった!!何本も買いだめしている方もいるようでした。

ティーソーダにロマンのある方はぜひお試しください。

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ドラマ「若者たち2014」第4話が素晴らしい!

今日から少し涼しくなりそうというのは全くのウソで容赦ない日光が朝から痛いほどです。そんな時はレッドブル的な栄養ドリンクよりも高炭酸水か最近増えている高カフェインの缶コーヒーがリフレッシュする気がします。

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「若者たち2014」をみて古くさい、リアリティがないという論点で第一話を以前ここで語りました。そこから第4話を見て前言撤回したいほどの素晴らしいドラマの予感がしています。演出は第1話と同様に杉田成道さん。もし、このドラマをはじめだけ見てやめてしまった人や最初からみていない人も第4話から見始めてもいいと思います。ホームページのあらすじかなんかでそんなに複雑ではない基本設定さえインプットすれば大丈夫。第4話の冒頭10分くらいに演出は本当に素晴らしいです。

妻夫木くんはじめかなりデフォルメされたキャラクターもこなれて、俄然リアリティがでてきました。台詞も同様にこなれてきて暑苦しい言葉の連発が役者のテンションとシンクしてきました。日本の良質のドラマはかくあるべきという域に達しつつあります。

劇中劇として橋本愛さんが主役演じるつかこうへいさんの「飛龍伝」も唐突な気がしていたのが、急にリアリティがでてきて彼女の天才性をうまくひきだしています。この劇中劇をみるためだけでも価値があると思います。劇中劇監修に岡村俊一さんの名前をクレジットで見つけました。

これで今期の見るべきドラマラインナップに完全に入りました。今後が楽しみでしようがありません。


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「おやじの背中」第一話を見た!

帰宅するとちょうど「若者たち」がはじまっていて、途中で頭からではなかったのですがついつい。1話目と2話目が演出の重量感と台詞のどうしても感じてしまう軽さが、自分の中では違和感だったのですが演出が変わって見やすくなった気がします。ただ、劇中劇としてでてくるつかこうへいさんの「飛龍伝」がもしこのドラマの一つの温度感を示唆しているとしたら、やはり台詞、言葉が少々軽すぎる気がします。

木曜日はそのまましばらくすると0時前、7月クールはテレビ東京の「孤独のグルメ」が始まります。こちらはうってかわって低予算ドラマのお手本のような良作です。ロケハンに命をかけて、アップのカメラワークに命をかける。そして音楽がとても丁寧。豪華とかそういうことではなくて「丁寧」。環境音楽的なSEにも近い劇伴が見事です。それに付随する音声の収録も実に気がつかわれています。MAには相当気をつかっているのではないでしょうか。物を食べる音って美味しさの表現ですが、食べる音って気持ちよさと不快感は紙一重ですから。そこも難なくクリア。飯テロです。さすが、テレビ東京さんは知恵と勇気で素敵なドラマに仕上げてくれています。箱根は何度も訪れていますが、隠れ家居酒屋の「限定ステーキ丼」と「あわび丼」は知りませんでした。美味そう!

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リアルタイムで「孤独のグルメ」を見終わるとそこそこいい時間ですが、なんだか火がついてしまって録画してあるTBS「親父の背中」の第一話をみることにしました。ご存じのように12人の脚本家にタイトルのお題だけを渡して、豪華キャストで1話完結というなんとも贅沢な企画です。第一話は岡田恵和さん脚本に田村正和さんと松たか子さんの共演。

もう、悪かろうはずもないのですが、まずは小津安二郎オマージュにたとえば高野文子さんの漫画の持つ雰囲気を足したような世界感だけでやられちゃいます。「アナ雪」流れか松さんが「OVER THE RAINBOW」を歌うのが、これがまたいいのはオマケとしても、とにかく不器用にひたむきに生きる女の子を演じるのがいちいち素晴らしい。基本、会話劇なのですが台詞も一言一言いいです。田村正和さんはあきらかにおじいちゃんなのですが、あの特徴ある笑い声や口調も健在で実にすばらしいです。ズルをしないでいっしょうけんめい生きにくさを懸命に乗り切る父娘をじっくり描くというのがよかった。お弁当や食事のシーンが本当にいいという日本の素敵なドラマの伝統もしっかり守っています。台詞がいいのもありますが、伏線や情報量がじつはとても多くて、けれども伏線は1時間で確実に回収するという見事さ!数ある日本のドラマの真骨頂になっていると思います。

さて、すでにオンエア済みですが第二話は坂元祐二脚本に役所広司、満島ひかりというちらりイーストウッドもよぎりますが、そりゃもうぜったいヤバいやろう、あかんやろうという。大至急見なくては。

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